松本慎一|トナカイ
2年くらい前、妻がひたすら羊の毛を紡いでいる冬があった。羊毛を原毛で手に入れて、糸車で毛糸にしていく工程が心を落ち着けてくれるのだと言っていた。そのときたくさん紡いだ糸を、最近になって編み始めていた。そして今日、完成した手編みのストールを見せてもらった。ふわふわの糸で編まれたその姿は「ぬくもり」という言葉がかたちになっているかのようにやわらかく、美しかった。